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「野球のドラフト指名は人脈・系列・縁故がモノいう」の証言

プロ野球のドラフト会議の季節がやってきた。今年の注目株は、東海大の菅野智之、東洋大の藤岡貴裕、明大の野村祐輔の3投手、通称「ビッグ3」。菅野はいわずと知れた巨人・原辰徳監督の甥。当然、本人も巨人入団希望を表明しているため、他球団は手が出しにくく、巨人の単独指名の可能性が囁かれる。こんな見方がされる背景には、他球団の指名リスクが高すぎる事情がある。

「東海大の選手獲得には、“アマ球界のドン”と呼ばれる原監督の父・貢氏がカギとなる。かつて辰徳のドラフトの時(1980年)、本人が“巨人か横浜希望”と明言していたにもかかわらず、広島と日ハムが指名して貢氏が激怒。

結局、くじ引きで巨人が獲得しましたが、その後15年以上、両球団に東海大の新人が入らなかったのは、それが理由といわれています」(ベテランのスポーツジャーナリスト)

昨年、巨人に指名された中央大のエース・沢村拓一のケースも同様だ。

「中大の高橋善正監督は元巨人の選手で、沢村も“巨人以外は行かない”という姿勢だった。下手に動けば今後の関係にかかわるだけに、腰が引けた他球団は斎藤佑樹や大石達也に切り替え、巨人は楽々と単独指名できた」(スポーツ紙記者)

くじ引きとなれば運任せだが、実際にはこうした人脈、系列、縁故関係がモノをいうのである。

※週刊ポスト2011年11月4日号

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