「腹が減っては戦はできぬ」と言うように、「いい戦い」をするためにはちゃんとしたご飯を食べることが重要だ。そこで、「当社社食の目標は、社員を2年長生きさせること」と掲げているグーグル社の社食を覗いてみた。
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東京・港区の六本木ヒルズ。中央にそびえ立つ高層ビル、森タワーの中にグーグル社のオフィスはある。勤務地としては最高の場所のようだが、アクセスや物価を考えると「お昼ご飯はちょっと外では食べにくい」(社員の声)という。
そこで朝・昼・晩と稼働し、社員を支えているのが社員食堂「YEDO(エド)CAFE」だ。食堂内の料理はすべて無料。自動販売機が設置されているが、ボタンを押すだけで飲料が出てくる。ついつい食べ過ぎになっちゃいませんか?
「サラダなどの食材の説明カードは緑色で縁取られてます。これはどんどん食べてほしいもの。肉類などは赤で、食べる量は抑えた方がいいもも。チーズなど黄色はその中間といった形で、食べる側に知識を持ってもらえるように工夫してます」(広報・河野あやこさん)
この方式は同社がワールドワイドで行っており、出張で日本に来た社員も、違和感なく三食がとれる。魚や肉を食べないベジタリアンでも問題ない。さらに、余剰が出ないよう、食材の減り方に合わせて調理も行われる。
「グーグルといえば検索エンジンですが、昨年だけでも年間に500回以上の改良を加えています」(同前)
一年365日、常に何らかの改良を加え続けているのがグーグル社の特徴だが、社食でもそういった微調整が常に行われているわけだ。
※週刊ポスト2011年12月9日号