新年を迎える際、あなたはどんなお雑煮をたべるだろうか? 日本各地を見渡せば、地域によって独特の正月の風習が残っており、大人になってから地元だけの“常識”に気付くことも多い。年末年始に帰省したOL5人が、ご当地流のお雑煮について語り合いました。
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さき(印刷・28歳):みんなもお正月は帰省したんだろうけど、みんなの田舎の過ごし方って、どうなのよ?
りん(IT・31歳):雑煮食っちゃ寝て、おせち食っちゃ寝て……。
まお(メーカー・26歳):その雑煮だけど、ウチのはちょっと自慢。鳥取県東部では、あずきの雑煮なのよ。
めい(教育・27歳):それって、ただの「ぜんざい」じゃない?
まお:ともいう。ってか、ウチの地元では、ぜんざい=雑煮だから。
あや(流通・34歳):やっぱ、ところ変われば品変わるもんだね。私もこっち来るまで、雑煮といえばコンニャクが入ってるもんだと思ってたもん。
さき:はぁ? 群馬?
あや:違うよ。北海道の帯広。コンニャクはコンニャクでも凍みコンニャクつって、冷凍してあんの。で、それを薄くスライスして入れるんだけど、パフパフゴワゴワした食感に出汁が染みて、これがバカウマ。
さき:よさげ~。ウチは千葉だからオーソドックスで、鶏肉に小松菜にすまし汁が基本だけど。それに、ハバ海苔ね。
あや:雑煮に海苔? そっちのがオカシイって。第一ハバ海苔なんて聞いたこともない。
さき:てっきりウチが世間の常識だと思ってた。ハバ海苔ってのは、昆布と海苔の中間みたいなもんなんだけどねぇ。
まお:つーか、ウチの雑煮にも青海苔が入ってるよ。ついでにあんこも入ってるけど。
さき:海苔にあんこぉ??
まお:香川ではジョーシキだけど。昆布とカツオ節で出汁を取った白味噌仕立ての汁に、まーるいあん餅を入れて、仕上げに青海苔を振るのが。
さき:うん、なんか塩気と甘味があって美味しそう。
めい:ホント。お餅が入ってるのがいいよね。
まお:っていうか、餅が入っているのが雑煮だろって。
めい:いやさ、ウチは新潟なんだけど、入ってないのよ。その変わり、短冊切りの大根がこれでもかってくらい入るの。一度に大根一本使い切るくらい。
まお:ヘルシーだけど、米どころなのに餅なしは寂しい。
めい:いや餅は餅でちゃんと食べるんだよ。きなこ餅にしたり、あんこ餅にしたりして。
りん:それじゃあ、ただのお吸い物だろって。
※週刊ポスト2012年1月27日号