ライフ

脳の成長は25才頃で終了 夢を持てないニート現れる原因説も

 人間が他の動物と決定的に違う点は、将来について考えることができるかどうかだという。それはつまり「夢」を持つか否かということ。フジテレビ系バラエティー番組『ホンマでっか!?TV』でもお馴染みの脳科学者・澤口俊之氏が、そんな人間の「夢」について。脳科学的に解説する。

 * * *
 私たち人間にとっても生殖は大切な行為です。したがって大きな夢のひとつとして「結婚」を意識します。しかしそれは他の動物のように、生殖だけを目的としたものではありません。人間の結婚には、「継続的な家族」を形成し、「家族によって子育てをする」という目的があるのです。

 人間にとっての夢の基盤は、この「家族形成」にあるといえます。

 子供が夢に見る「職業」とは、本来、家族を維持するためのリソース(お金)を得る手段にすぎません。しかし子供たちがそれぞれに「職業」を夢見ることは、「家族を形成する」という本質的な夢につながるものとして、とても大切なことなのです。

 成長期の真ん中にある小学生やそれに続く思春期の若者が夢を持つこと。そして、それに向かって努力をすることは、大人になるうえでとても大事なことです。

 この時期に家庭不和や虐待などによって、「夢を持ち努力する環境」を正しく与えられないと、「家族を形成する」という人間にとって本質的な夢を持てなくなってしまうことがあります。人間の脳の成長は25才ごろで終わってしまいますから、いわゆる「ニート」に典型的なように、この年頃になって夢を持たない、持てない人が現れてしまうのです。

 しかし脳科学的には本来、未来記憶(将来の目的や計画、状態などに関する記憶)の能力は、脳の成長が止まって以後も衰えません。ですから“もう、これでいいんだ”と現状に満足してしまうのではなく、「成長したい」という意欲を持ちさえすれば、中年以降も、場合によっては70~90才になってからでさえ夢を持つことはできるのです。

 では、夢をかなえる方法を少しだけ紹介しましょう。夢がかなったときの喜びを強くイメージしてください。これは、やる気につながり、努力に結びつます。

 自分の夢を何かに書き留めておくとさらによいでしょう。夢を失いかけたり、忘れた時に役立ちます。また、中高齢で夢を持つと平均余命が7年も長くなることがわかっていますから、ぜひ、夢を持つようにしましょう。

※女性セブン2012年5月24日号

関連記事

トピックス

佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着を露出》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン
水原一平とAさん(球団公式カメラマンのジョン・スーフー氏のInstagramより)
「妻と会えない空白をギャンブルで埋めて…」激太りの水原一平が明かしていた“伴侶への想い” 誘惑の多い刑務所で自らを律する「妻との約束」
NEWSポストセブン
福井放送局時代から地元人気が高かった大谷舞風アナ(NHKの公式ホームページより)
《和久田麻由子アナが辿った“エースルート”を進む》NHK入局4年で東京に移動『おはよう日本』キャスターを務める大谷舞風アナにかかる期待
週刊ポスト
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
《豊田市19歳女性刺殺》「家族に紹介するほど自慢の彼女だったのに…」安藤陸人容疑者の祖母が30分間悲しみの激白「バイト先のスーパーで千愛礼さんと一緒だった」
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン