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夏の犬の散歩 熱中症で倒れたら水かけ脱いだ服であおぐべし

 西川文二氏は、1957年生まれ。主宰するCan! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導している。その西川氏が、「犬の熱中症」について解説する。

 * * *
 ドッグ・スター(天狼星)なる星がある。その星が太陽と同じ時刻にのぼる、北半球では7月3日から8月11日の間、その時期をドッグ・デイズ、って英語でいう。

 早い話が猛暑、盛夏の季節を意味するわけで、で、この時期に犬の大敵となるのが、かの熱中症。犬は体にほとんど汗腺がない。体温調節は、口の中と足の裏の水分を気化させて行なっている。全身で汗をかけない分、暑さに弱い。

 ハーハーいっていた息づかいが、速く浅くなりやがてゼイゼイと……さらには目がうつろに。散歩中であれば、フラフラし始めばったりと倒れる。手当てが遅れると、お亡くなりになってしまう。

 で、まず肝心なのは予防。お散歩は朝早い時間か夕方遅い時間、あるいは夜に。それ以外の時間帯は、手のひらを地面につけ熱さを確認すること。アチチと感じたら外出は控える。地面がそれほど熱くなくても、コースは日陰から日陰を渡り歩く。水分補給もこまめにする。

 万が一、熱中症らしき症状が感じられたら、体温をとにかく下げる。水をかけ、飼い主が着ている物を脱いで扇ぐ。風を送って、気化熱で体を冷やす。 応急措置をすませたら、至近の動物病院に駆け込む。
 
 おっと、室内といえども油断は禁物ですぞ。風通しが悪く、湿度が高く、室温が25度を越えているのなら、30分を待たずして熱中症になる可能性がある。
 
 対策としては、節電使用が叫ばれる今日この頃、エアコンを極力控えたいのであれば、すのこ&保冷剤と扇風機の活用がお薦め!
 
 すのこの下に、保冷剤を敷いてひんやりスペースを作る。扇風機で外気から室内への風の流れを作る。これ、かなり効果ありです。

※週刊ポスト2012年7月20・27日号

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