ビジネス

FXに大切な3つの「K」 Keizoku、Keikaku、Kakakuを解説

「儲かる」というイメージはあるものの「失敗リスクも高い」というイメージも同時にあるFX。そこで、FX初心者の人やFXに興味を持っている人に、生き残るため、「これだけは覚えておくべき」というヒントをお金の総合サイト「マネーアイデア」を運営する吉田文吾氏に聞いてみた。以下、吉田氏の解説だ。。

 * * *
 まず、FXに大切な3つの「K」からお話しいたします。その3つとは……、【1】継続(Keizoku)、【2】計画(Keikaku)、【3】価格(Kakaku)です。順番に解説していきましょう。

【継続(Keizoku)】
 仕事・スポーツなどは、継続なくして成功はありえません。一説には、スポーツや技芸で、一定レベルに達するのに1万時間必要といわれています。1日5時間×300日×7年間=1万500時間です。何かで上達したいと思えば、1回や2回のトライで成功しないことは、皆さんもお分かりいただけると思います。

 FXもまったく同じです。初心者の方は、1、2回の損得を考えるのではなく、一定の期間、続けることを考えるのです。例えば、「1年間、FXをやり続けよう」と決めるのです。 すると考え方が変わります。途中リタイアはできません。 つまり、1年間、続けると決めた瞬間から、資金配分を始めとした計画が必要になり、勝算のない無謀な取引ができなくなります。

【計画(Keikaku)】
 計画と見直しを行なうことで、失敗や成功を次に活かせます。ビジネスでいう計画・実行・見直しのサイクルです。まず、FXを始めるときに、資金計画を作りましょう。1年間続けるためには、そう簡単にお金を無くすわけにはいきません。仮に120万円の余裕資金があるとして、1か月で負けられる範囲は「10万円」です。1か月に10万円以上、負けないようにするのです。そう考えると、なんだか、軽はずみに売買できなくなりませんか?

 資金計画の次に取引のスタイルを決めます。FXは、ドル/円、ユーロ/円などの通貨ペアがあります。チャートやテクニカル分析は何を使うのか? どのタイミングで取引をするのか? 損切りの目安はどこに置くのか?

 これらを、チャートやニュースを見ながら決めていくのです。デモトレード(仮想取引)や少額取引で試していくのも良い方法です。計画に大切なことは継続です。「絶対儲る」などと喧伝されている投資手法にふらふらと浮気しては、何も身に付きません。

【価格(Kakaku)】
 相場とは、人の心や欲望が強弱せめぎ合う場です。その集大成が価格(Kakaku)になります。いくら儲けた、いくら損したと、損益ばかり考えてしまうと自身の心の弱さが出ます。 損益額よりも価格を意識することです。

 自分の近所にあるスーパーの特売日は? いつもキャベツが何円で売っているかを分かっていると、お得に買い物ができます。相場も同じです。今の価格はいくらか。それは過去に比べて高いのか安いのか? なぜ、安いのか? さらに安くなる可能性は? 自分が米国や欧州の銀行に勤めていて何百億円を運用していれば何を買いたいか? ギリシャ人だったらどうしたいか? などを考えることで、相場と価格を身体で覚えてしまうのです。

 いかがですか? ここまで進むことができたら、いよいよスタートです。すでに走り始めている方も、一旦立ち止まって準備を整えてからFXの再スタートを切ってみてください。

※マネーポスト2012年秋号

関連キーワード

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
日本テレビの杉野真実アナウンサー(本人のインスタグラムより)
【凄いリップサービス】森喜朗元総理が日テレ人気女子アナの結婚披露宴で大放言「ずいぶん政治家も紹介した」
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン