「1回お好きな箇所、3500円」「ひざ下、初回無料」「お好きなパーツ3か所で2000円」──。電車に乗ると、たびたび目に飛び込んでくる宣伝文句。女性向けの脱毛専門クリニックの広告だ。
1回数万~数十万円の価格設定の脱毛クリニックがある一方で、こうした格安クリニックは数多く存在する。なぜここまで安価でサービスを提供できるのだろうか。都内の高価格設定の脱毛クリニックの看護師は、こう解説する。
「看護師たちの間でいわれているのは、格安クリニックの場合、まず脱毛機械の性能が違う。それからスタッフが看護師の資格を持っていない場合もあるようですね。
例えば、脱毛の施術は毛根を焼き切るんですが、レーザーの照射の力が弱い機械だと、再度発毛してしまうケースもあります。施術時の痛みが大きい場合もあると思います。
そうなると、痛みを抑えるための薬代などを別料金として患者に支払わせるケースや、回数をこなすために何度も通う必要も出てきます。結局は、必ずしも広告どおりの金額ですべての施術が終わるとは保証できないのです」
脱毛の最終的な目的は、生えてこないようにすること。格安クリニックでは、必ずしもそこに至るまでの総コストがうたわれているわけではないようだ。