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阪神のバース 新聞の見出し懸念され「バス」にならなかった

 個性溢れる選手たちには、今も語り継がれる伝説がある。その中には、「ウソでしょ?」と思うようなエピソードも数多い。今回は、阪神の助っ人、ランディー・バース氏はスペル上、本当の発音は「バス」だが、新聞の見出しを危惧したために音引きが付いたという伝説を真面目に検証してみた。

 阪神で2年連続三冠王(1985、1986年)を獲得した“史上最強の助っ人”、ランディー・バース氏の名前の綴りはBass。これは「バース」ではなく「バス」の方が本来の発音に近い。当時を知る虎番記者はこう証言する。「確かに最初に球団が配ったリリースには、BASS(バス)とあった。それが急にバースになった。これが嫌な見出しの予防のため、という伝説は本当です」
 
 バース氏には足に故障があるとの事前情報があった。リリースを見たベテラン記者が、こう呟いたという。
 
「バスか。足の故障持ちやというし、不調の時の見出しは決まったようなもんやな。阪神バス・急ブレーキ、阪神バス・エンストとか」
 
 これに困ったのが球団だ。その見出しでは球団の親会社の事業「阪神バス」のことにも読めてしまう。そこで球団側が、「バスでなくバース」と訂正したのだという。
 
「あのままだと、活躍したとしても“阪神バス大爆発”になる。どのみち物騒ですからね」(前出の記者)

※週刊ポスト2013年3月8日号

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