夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、ご主人(55歳)がビールメーカー勤務の奥様(52歳)。奥様は、寝る前に必ず、ヨーグルトとバナナを食べるそうです。
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ヨーグルトは気持ちを落ち着かせ、眠りに誘ってくれるカルシウムを多く含む食品で、バナナも快眠を後押ししてくれる物質「メラトニン」が含まれています。
「でも、寝る前の食事は太るよ。脂肪で腹を膨らませるより、希望に胸を膨らませないと」という主人に「ほかに快眠できる方法があるの?」と聞くと、「催眠術だよ。かけられたらすぐに眠くなる。通信講座でマスターして、寝る前にかけてあげるから、受講代2万円ちょうだい」ですって。でもその後、催眠術のテキストが届いた形跡はなし。
「どうなってるの?」
「調べたらさ、睡眠って、浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠が交互に繰り返されるんだけど、催眠術による眠りはレム睡眠のままなんだって。だから、受講はやめたよ」
「渡したお金は?」
「絶対だと思って買った馬券がはずれちゃってさァ」
って、アナタはギャンブルに向いてないの! 早く目を覚ましなさいよ!
※週刊ポスト2013年3月29日号