ビジネス

好調の不動産業界 取引先の手前高額のボーナス額公表できない

 今年の春闘ではトヨタ、ホンダ、日産など自動車業界ではボーナスで満額回答が続出した。一方、電機、鉄鋼、化学などでは前年比マイナスとなった。

 実は自動車業界などより大笑いしているのは公表していない業種の人々である。たとえば金融緩和の恩恵をストレートに受ける銀行や証券、不動産では、今夏のボーナスは軒並み増額の見通しだが、どこも公表していない。

 3メガバンクが5年ぶりに3行揃ってボーナスアップとなったことはすでに報じられているが、本誌が個別調査したところ、三菱東京UFJで40歳課長クラスは昨期より1%アップで154万円程度。三井住友とみずほの同クラスで約5%のアップで、三井住友が同152万円、みずほが同150万円程度という。

 株高で沸く証券会社やマンション販売の好調な不動産業界のボーナスも景気がいい。年1回支給の野村証券の40代営業職は年間200万~400万円になる見込みで、大和証券で夏が150万円程度。三井不動産と三菱地所は40歳課長級で、夏のボーナスだけで300万円から400万円というから驚きの水準である。

「不動産に転職した金融マンが『こんなに高いんだ』と驚いているほど。証券や不動産がミニバブルの先陣を切っている状態だが、取引先の手前もあり『高すぎて公表できない』という」(金融ジャーナリストの小泉深氏)

※週刊ポスト2013年5月3・10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン