古今東西の女性が頭を悩ませてきたのが「ダイエット」の問題。「なるべく簡単に」「なるべく早く」「なるべく効果的に」と様々なダイエット方法を伝えてきた女性セブンが、「ダイエットの50年」を紹介している。ここでは、誰もが知る有名人によるダイエット本が一斉を風靡した1980年代を振り返る。
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「カロリーをとらなければやせる、という“常識”にさよならしてご飯をどんどん食べましょう」(昭和
59年8月23・30日号)
「鈴木その子のスーパーダイエット」では、こうして野菜とご飯はしっかり食べ、油や脂肪を避けるようすすめている。後に“美白の女王”としても知られる鈴木その子は『やせたい人は食べなさい』(祥伝社刊)が100万部のベストセラーを記録。本誌でも連載「読んでやせる鈴木その子の新スーパーダイエット講座」(昭和60年7月4日号)がスタート。
“骨盤を開ければ太り、閉めればやせる”という骨盤体操を提唱したのは川津祐介。1日1回30秒やればやせられるという簡単さから著書『こんなにヤセていいかしら』(青春出版社刊)は200万部を記録した。このように、これまでの厳しい食事制限、ハードな運動という常識は崩れ、やせる方法は多様化し始める。
本誌で特集のたびに大反響だったのは、瀬川瑛子の酢大豆ダイエット。炒った大豆を6日間酢に漬け朝晩5粒ほど食べ、自己流体操も行って25kgの減量に成功した。そのほか、昭和61年のうつみ宮土理の『カチンカチン体操』(扶桑社刊)、平成元年の海老名美どりの『海老名美どりの20kg減量3分間体操』(小学館刊)、平成6年の竹内都子『ピンクの電話・都ちゃんの もう、デブとは呼ばせない』(祥伝社刊)など、タレント本が大ヒット。
際立った美人や抜群のスタイルの持ち主ではなく、親しみやすい芸能人が“ラクにやせられた”ということが女性たちを魅了し、ブームとなる構図は、この頃から始まり、今に至る。
※女性セブン2013年5月9・16日号