国内

警察介入当たり前となったDV事件 逮捕には録音など証拠必要

 6月6日、元日本代表の奥大介容疑者(37才)が妻の女優・佐伯日菜子(36才)への脅迫容疑で逮捕された。奥容疑者は佐伯にDVを繰り返していたという。

 かつては夫婦のトラブルは民事不介入で、警察は動いてくれないケースが多かった。しかし現在では、些細なトラブルでも、昨今の悲惨な事件の数々への反省から、「警察は必ず取り合ってくれる」と弁護士法人・淡路町ドリームの代表を務める松江仁美弁護士は言う。

 警察に相談すると、DV防止法に基づき、被害者の要望等に応じて、さまざまな対応をしてくれる。

・相手に注意をしてほしい場合…警察による加害者への口頭での注意指導。

・相手から逃げたい場合…シェルターや保健福祉事務所、市区町村などと連携をとり、一時保護を実施。

・相手を引き離してほしい場合…地方裁判所による加害者への接近禁止命令や、自宅からの退去命令を申し立てるための制度や方法の教示。

 他にも防犯指導や警戒活動、警察署内の会議室などに呼んで被害防止のための交渉などもしてくれる。

 また、事態が緊迫している場合は、佐伯のように「夫婦喧嘩」で夫を逮捕することも可能だ。暴力なら暴行罪や傷害罪、佐伯のように暴言を受けたのであれば、脅迫罪で告発することができる。

 しかし、「夫婦喧嘩で逮捕」の一線を越えるには準備が必要となる。

「逮捕までもっていくために必要となるのは、証拠です。医師からの診断書や傷跡の写真。あとは、録音、録画です」(前出・松江弁護士)

 周囲からの助言もあり、DVを受けた際の録音テープやケガの診断書をとっていたという佐伯。正しい知識と準備が自らを救ったといえる。

※女性セブン2013年6月27日号

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