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筒井康隆が20年ぶりに新聞小説の限界に挑んだ話題作が本に

【書籍紹介】『聖痕』筒井康隆/新潮社/1470円

 幼少期に変質者に襲われた葉月貴夫は男性器を切り取られてしまった。その傷跡を彼の母は“聖痕”ととらえ、来るべき未来への不安に慄く。だが、長ずるにつれ貴夫は〈さ丹頬う色白の〉〈すべての女生徒から翹望される〉美男子に成長し、出会う人々の欲望に火をつけてしまうのだった……。

“パソコン通信”を駆使し、読者との双方向交流で紡ぎ出した『朝のガスパール』から20年を経て、再び、著者が新聞小説の限界に挑んだ超話題作。

※週刊ポスト2013年7月5日号

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