ビジネス

経済好調の東南アジア 特に資源国インドネシアは一段の成長も

 何を買っても株が上がる相場から一変、株式市場の乱高下が続くなか、これから上がる株はどこを探せばよいのか? グローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏は、特に円安メリットを受けやすい銘柄として、新興国で業績を伸ばす日本企業に注目している。

 * * *
 日本株を取り巻く環境は大きく変化した。アベノミクスの大きな柱であり、円安・株高を誘導する一番の特効薬である「異次元」の金融緩和策が発動。これによって大量のマネーが市場にあふれ、ほぼ確実に資産バブルが起こることが予想される。だとすれば、いまこそ日本株に投資しない手はないだろう。

 この株高に火をつけた要因は、いうまでもなく円安である。そうである以上、一番注目したいテーマは、やはり円安メリットの恩恵を享受できる銘柄となる。基本的には海外売上高比率が高い企業に着目したいが、すでに成熟した市場である先進国よりは、今後の成長が見込める新興国で業績を伸ばしている日本企業に目を向けたい。

 ただ一口に新興国といっても、国や地域によって事情は異なる。その筆頭である中国は、不動産をはじめとするインフレ懸念から経済成長にブレーキがかかっている状態だ。中国の旺盛な需要に支えられてきた資源価格も急落しており、その余波を受けて、資源国であるロシアやブラジルなども停滞気味となっている。同じくBRICsの一角を占めるインドもインフレによって金融引き締めに転じるほど芳しくない状況だ。

 一方、着実な成長を続けているのが東南アジアである。なかでも米国に次ぐ世界第4位の人口を誇り、資源国でもあるインドネシアは、1人当たりGDP(国内総生産)が3600ドルと10年前の中国を彷彿させる。まさにこれから一段の成長が望めるインドネシアが牽引役となり、タイやマレーシアといった周辺諸国まで好影響を及ぼしている。

 また、中国も経済が減速したとはいえ、成長率は7.5%と世界を見渡せば依然として高い。実際、中国ビジネスで業績を伸ばしている企業は少なくなく、まだまだ成長の余地はある。

 そう考えていくと、インドネシアをはじめとする「東南アジア」、そして「中国」の売上比率が高い銘柄が有望といえるだろう。ベースとなる企業業績の好調に加えて、一段の円安が進めば、大きな飛躍が期待できるはずだ。

※マネーポスト2013年夏号

関連キーワード

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン