雑誌やケータイの小さい文字が見えづらくなってきたのに、遠くに離したり、目を細めてみたり、自己流でピントを調整してない? 眉間にしわを寄せ、ケータイを持った手を伸ばして見るその姿は、“老眼サイン”だ。
「老眼とは、小さな文字が手元で見えづらくなる症状のこと。原因は、目のレンズの役割をしている水晶体が劣化して、近い距離にピントを合わせられなくなったからで、早い人は30代後半から症状が表れます」
と解説するのは、ハヤシ眼科クリニック院長(横浜市)の林清文さん。
【1】ケータイの文字を読む時、持っている手を遠くに伸ばし目を細めてしまう
【2】ベッドの灯りで本を読む時、字が見えにくくなった
【3】目がかすんだり、ショボショボするので、目をこすってしまう
【4】肩こりや頭痛がなかなか治らない
このような“老眼サイン”が出たら、すぐに眼科か眼鏡店で視力測定をはじめとする検査をしよう。
「老眼鏡をかけると老眼の進行が速くなるのでは?という人も多いのですが、それは誤解。不便を感じるのなら早めに老眼鏡をかけたほうがいいんです。我慢している間に症状が進むと、肩こりや頭痛、吐き気といった症状まで引き起こしてしまいます」(林さん)
また、40代が気がかりな目の問題は、老眼だけではないと、林さんは続ける。
「特に注意したいのは緑内障です。40代では20人に1人がかかるといわれますが、自覚症状がほとんどないため、放っておけば失明に至ることもあります。40代は“目の病気のチェックをする時期”ととらえて、視力だけでなく、眼圧や眼底、ドライアイの検査も眼科で受けることをおすすめします」(林さん)
老眼レンズの選び方については南青山アイクリニック院長・戸田郁子さんが話してくれた。
「ひと口に老眼鏡といっても、人によって適したレンズは異なります。手元の文字をはっきり見たいのか、パソコン作業が多いのかなど、必要な用途に合わせてレンズを選ぶようにしましょう」
※女性セブン2013年9月5日号