東京五輪決定がもたらした、もっとも大きなプレゼントは、ぼんやりした未来に、現実的な「7年後の私」を考える機会を与えてくれたことかもしれない。
故・蟹江ぎんさん(享年108)の娘4姉妹の三女・津田千多代さん(95才)に、7年後の自分への手紙を書いてもらった。
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102才になった私はまだ元気でやっとるがね? “この目で最後に東京オリンピックを見てから、この世とおさらばしたい”って気持ちがあるから生きとるだろうね。
この間、交通安全運動の催し物に協力したとき、愛知県知事(大村秀章さん・53才)が来てござってね、思わず言うたの。「7年後のオリンピックの時、日本各地を聖火リレーするでしょう。そんとき、私ら4姉妹が聖火を持って、50mずつぐらい走れんもんでしょうかぁ。最高齢記録になるがね」って。そしたら知事さんが、「ああ、それは面白い」って大笑いになった。
走れんでもいいから、聖火を持たせてもらえるだけでもなあ…いんや、やっぱし、人前に出るなら、歩くんじゃなしに、5mでもいいから聖火を持って走らにゃいかん。よし、明日からもがんばって生きるか!
※女性セブン2013年10月10日号