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NISAの活用法は家電選びと同じ 店を選ぶのは最後の最後でOK

 来年1月から導入されるNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)の口座獲得競争が激化している。「年間100万円までの投資ついての売買益が非課税となる(5年間)」というNISAのメリットを最大限に活かすにはどうすればいいのか。楽天証券経済研究所客員研究員で経済評論家の山崎元氏がとっておきの活用法を解説する。

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 年間100万円まで非課税で投資ができるNISAの口座開設の手続き開始を10月に控え、各金融機関は激しい顧客獲得競争を展開している。個人投資家はつい、派手なキャンペーンや広告に気を取られがちだが、制度のメリットを活かした投資をしたいなら、まずはこうした雑音からいったん耳をふさぐ必要がある。

 NISAの活用は、家電選びと同じだと考えればわかりやすい。賢い消費者は家族構成や必要な機能、予算によって候補の商品を絞り込み、インターネットの比較サイトで価格をチェックし、一番安い店か、あるいはほどほどに安くて信頼できる店を選んで買い物をするものだ。

 これに対し、何の予備知識もなくたまたま見かけた店に飛び込んで店員が勧める商品を買うような人は、たいていの場合高値での買い物を余儀なくされたり、無駄に高機能な商品をつかまされたりするものだ。

 NISAでも、店を選ぶのは一番最後でよい。まずは何にどれだけ投資し、どのように運用するかを決めるのが先だ。この際、NISAの中だけで運用プランを完結させようとする人がいるが、こうした考え方は失敗の元だ。他の課税口座(特定口座、一般口座)や預貯金、確定拠出年金なども含めた自分の資産全体を俯瞰して、そのうちの何をNISAに充てるか、という視点で考えることが重要だ。

 まずは家計を把握し、投資に回せる金額を算出し、自分に適した資産配分を考えよう。これまでどんぶり勘定だった人も、NISAのスタートを機に改めて国内外の株式や債券、預貯金などにどういう割合で分散するかというポートフォリオを設計するといいだろう。それを明確にしたうえで、そのポートフォリオのどの部分をNISAに割り当てるのかを決定する、というプロセスを踏んでほしい。

※マネーポスト2013年秋号

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