「お金が貯まる・貯まらない、と、そのかたの家計年収の多寡は無関係です。貯まる人は、年収が多くなくても着実に貯蓄を積み上げていきますし、貯まらない人はどんなに高収入でも手元にお金が残りません」
と断言するのは、『貯まらん女のお金がみるみる貯まる魔法のレッスン88』の著書がある、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子さん。
花輪さんによれば、貯蓄のない家庭が昨今は増えており、30代で29%、40代では25・4%が無貯蓄だという。
「収入が増えると人は得てして生活レベルを上げる。上げれば支出も当然上がる。いったん上げたレベルは落としづらい。バブル期に生活レベルを上げた後、景気が冷え込んだ余波を受け、ここへきて、“お金が貯まらない”という人も少なくないでしょう。でも、そういうかたでも、意識をちょっと変えて、日常生活を見直せば、“貯まる人”になれるのです」(花輪さん)
同じ金額のお金を手にしても、貯まる・貯まらないがはっきり分かれる、とやはり同様の指摘をするのは、『「お金が貯まらない!」が治る本』の著者で、家計再生コンサルタントの横山光昭さんだ。
「貯まる人は100円でも“貯めよう”という意識をしっかり持っています。それに比べて貯まらない人は100円、200円くらいだと“お金を使っている”という意識が薄い。結果、それが適正なのかを吟味することなく支出してしまっていることが多いのです」(横山さん)
ならば、お金が貯まる人と貯まらない人を貯蓄ベースで線引きすると、どこが境目になるのだろうか。
「金融広報中央委員会の調査によると、2人以上の世帯の平均貯蓄割合は手取り年収の9%。年代別にみると、20代、30代は12%、40代、50代は9%です。ですから、手取り収入の10%が境目の目安となるでしょう」(花輪さん)
※女性セブン2013年12月12日号