芸能

天海祐希 舞台『MIWA』代役・宮沢りえと楽屋で対面時の様子

 野田秀樹(57才)が美輪明宏(78才)の半生を題材に、作・演出を手がけ、出演もしたNODA・MAP 第18回公演『MIWA』が話題だ。美輪を演じたのは宮沢りえ(40才)。まだ生を受ける前の男とも女ともつかない時から、悩み多き美少年時代、銀巴里でシャンソン歌手として活躍する美青年を経て、親しかった赤木圭一郎、三島由紀夫を亡くした後の美輪を演じ分けた。

 そんな『MIWA』の11月17日午後公演で、そのりえの演技に観客席からじっと見入る女性がいた。天海祐希(46才)だった。

 5月6日、天海は軽度の心筋梗塞で緊急入院した。当時、彼女は三谷幸喜(52才)と野田の初共作舞台『おのれナポレオン』に主演し、その時同公演は千秋楽まで7公演を残していた。スタッフ・キャストで協議の末、翌7日の深夜に、代役として白羽の矢が立ったのがりえだった。

 演出や台詞はりえ用に書き換えられたが、彼女の台詞量は130にも及び、フラメンコやピアノの演奏も必要とする難役。稽古時間はわずか2日半しかなかったが、りえはまったくのノーミスで演じきり、「奇跡の代役」と喝采を浴びた。もちろん天海の中では感謝してもしきれない気持ちがまずあった。しかし、同時に大きな葛藤も抱えていたという。

「天海さんはその公演が始まる1か月以上前から稽古を始め、健康に細心の注意を払って、ジムで体力づくりをする生活でした。彼女がその舞台へ懸ける思いはそれほど強かったんです。でも宮沢さんはたった2日で観客の期待に応えてしまった。天海さんにしてみれば複雑ですよね…」(舞台関係者)

 17日の公演後、天海はスタンディングオベーションが終わると、神妙な面持ちで立ち上がり、舞台裏へと歩いて行った。そして古田新太(47才)ら親しい役者仲間への挨拶を済ませると、りえの楽屋を訪れた。あの降板劇から6か月後の対面だった。

「最初、天海さんは笑顔で挨拶をしていましたが、その後は真剣な表情で話し込んでいましたよ。そこには野田さんもいらしたので、『おのれナポレオン』の話をしていたんだと思います。ちょっと軽い気持ちで割って入れる雰囲気ではありませんでしたね」(目撃した人)

 それぞれの楽屋が並ぶ通路の両脇は胡蝶蘭で埋め尽くされ、それは主演を務めたりえの楽屋へと続く“花道”のようだったという。

「天海さんは楽屋で改めてりえさんに感謝の気持ちを伝えたそうです。でも同時に、りえさんへ届いたあのあふれるほどの胡蝶蘭を見て、“次は私が!”と闘志に火がついたんじゃないでしょうか? 今彼女は復帰舞台への情熱をメラメラと燃やしていると聞きましたよ」(前出・舞台関係者)

※女性セブン2013年12月12日号

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