国際情報

米国最大手精子バンク 1回の精子提供に対して100ドルの謝礼

 アメリカ最大手の精子バンク、カリフォルニア・クライオバンクの本社は名門大学UCLAの近くにオフィスを構えている。ニューヨークはコロンビア大学、北カリフォルニアはスタンフォード大学、そしてボストンオフィスはMITのすぐ近くにある。理由は簡単。

「ドナー(精子提供者)を探すのに、有名大学の学生が最も理想的だから」と話すのは、クライオバンクのコミュニケーションディレクター、スコット・ブラウン氏だ。

 集められた「優秀なドナー候補者たち」はピラミッド式に7段階に分かれたスクリーニングで次々にふるい落とされ、登録に至るまで3か月から半年もかかる。在学中の大学、身長などの基本的な条件以外に、精子の数と活発度の調査、本人の病歴はもちろん、家族の病歴も調べられ、時には論文まで課せられる。

 謝礼は高額なのかと思いきや、1回の精子提供に対して100ドル。1か月に10回ドネーションすれば1000ドルの計算になる。ドナー応募の動機を聞くと、「お金も一つの要因だが、人の役に立ちたいという精神が何より大きい。そして、精子提供を受けた人たちが子供を授かることで、双方にウィンウィン(win win)な状況が生まれるのを心から喜べるのが我々のドナーだ」とブラウン氏。

 クライオバンクは「子供に恵まれない人たちに家族構築の機会を提供する」という目的のもと、1977年に設立された。最初はクライアントの多くが異性のカップルだったが、途中から精子を希望する人たちのバックグラウンドが変わった。今では未婚の女性、もしくはレズビアンのカップルがクライアントの7割を占める。

※週刊ポスト2013年12月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン