ビジネス

餃子1個の原材料費「多く見積もって5円程度」と外食産業通

 中華料理チェーンの主力商品であるギョーザは1皿200~300円。いずれも国産豚肉を使用したこだわりのギョーザだが、この価格で利益が出せるものなのか。外食産業に詳しい公認会計士・柴山政行氏が、「あくまで一般論」と前置きした上で試算してくれた。

「ギョーザ1個当たりの重量を25gとすると、その内訳は豚肉が10g、キャベツが10g、皮やその他の具材が5gほどになります。ここ1年の傾向を見ると、国産豚肉の卸売価格は1kg当たり500円程度で推移していますが、大量仕入れをすれば割り戻し(値引き)があるので、仕入れ価格は7掛けの1kg当たり350円程度に抑えられるはず。

 すると、ギョーザ1個当たりに使われる豚肉の価格は、3.5円になります。キャベツは1kg当たり90円前後なので、0.9円。皮やその他の具材、調味料などを合わせても、餃子1個当たりの原材料費は多く見積もっても5円程度ということになります」

 当然、このほかに人件費や家賃、光熱費などの諸経費がかかるものの、「高い利益を叩き出すギョーザは店にとってもありがたい商品」だと、都内の中華料理店経営者は匿名を条件に本音を語る。

「利益率を考えれば、ギョーザはシュウマイやチャーハンと同じぐらいうま味がある。ただし単価が安いので、相当数が出ないと商売にはなりません。同じく粗利が高い生ビールなどのアルコール類と一緒に注文して頂けるとありがたい。ギョーザをつまみに一杯ひっかけて、麺類やご飯もので締めてくれると最低でも700~800円の利益は確保できます」

※SAPIO2014年2月号

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン