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植松晃士氏 花魁姿の新成人に「黒歴史」にならぬよう祈る

 ファッションプロデューサーの植松晃士さんが毎年何かと話題になる成人式ファッションについてひと言モノ申す。

 * * *
 毎年、必ず話題になる成人式だけど、今年も狼藉者や花魁姿のお嬢さんたちの登場で、賑やかだった会場もあったようですね。

 花魁姿に関しては、「お水っぽい」「下品」など、顔をしかめる大人が多いけど、そもそも花魁は江戸の街のファッションリーダーだったのよ。21世紀になって彼女たちのファッションがリバイバルしても、何ら不思議ではないんです。

 それに、現代のお嬢さんたちにはキャバクラで働くことだって、自分がかわいいことの証。いわば称号なんですね。彼女たちが花魁に憧れるのは、自然な流れなのかも。

 かのマリー・アントワネットだってストリートガールのファッションを取り入れたり、船の模型を頭に乗っけた“船盛りヘア”を楽しんだとか。

 私自身を振り返っても、10代の頃はチェッカーズの真似をして、ずい分奇抜な格好をしたものです。前髪だけ長い髪形とか、今見るとすごく奇妙ですけど。

 でも、当時はあれが最高にかっこよく見えました。ファッションに敏感な若者は、どんな時代でも大人の目には、かなり奇異に映るものなんです。

 私が今年、成人になったお嬢さんたちにできることは、花魁姿で写ったお写真が、10年後、20年後に、彼女たちの“黒歴史”とならないよう、お祈りすること。

 とはいえ、きちんと「普通の振袖姿の写真も撮りました~」と話していたお嬢さんもいらしたから、多分、賢いかたは、わかってやっているのね。感心したわ。

※女性セブン2014年2月20日号

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