せっかくプロ野球がキャンプ入りしたというのに、スポーツニュースは巨人の松井秀喜・臨時コーチの話題ばかり。ところが、大阪版では掛布効果で阪神の「二軍」の話題が先行しているという。全国区ではとりあげられる機会が減っている阪神のキャンプについて在京紙Aデスク、在阪紙B記者に在京紙C記者、スポーツジャーナリストD氏が語り合った。
A:グイグイ前に出て若手を指導しているのが、阪神二軍・安芸キャンプの掛布雅之DC(球団GM付きデベロップ・コーディネーター)。在阪紙なんか、もはや掛布が監督にでもなったような記事ばっかりじゃない。
B:今や関西のスポーツ紙はほとんどが「掛布ネタ」ですね。『掛布トーク』とか『虎掛論』といった連載コラムが登場。二軍の臨時コーチで、こんな特集を組むのは異例ですわ。
C:阪神は一軍を「沖縄組」、二軍を「安芸組」と呼んでいるが、現状は掛布DCのいる安芸組が、沖縄組を完全に食ってしまっています。
D:掛布の指導は、選手には意外と評判いいんですよね。身振り手振りはもちろん、言葉でうまく気持ちを盛り上げてくれる。結局、13日からは沖縄組に合流して、中谷将大(外野手)、伊藤隼太(外野手)、森田一成(内野手)ら若手の指導に当たることになりました。
B:その沖縄では、マートンや新外国人の指南役として呼ばれたオマリー打撃コーチ補佐が大活躍。ただでさえ影の薄い和田監督が、なおのこと霞んでますわ。阪神の今年のキャンプのテーマは『原点回帰』なんですが、記者の間では「昔の名前で出ています、の間違いやないか」と笑いの種にされています。
※週刊ポスト2014年2月21日号