書類に一筆箋としてつけたメモを上司に笑われる、といった若者が最近実に多い。なぜ若者は字がこんな下手になったのか。もちろん、親や学校が直筆文字を重視しないのには、必要性が下がっているからという背景もある。
書類はワープロ、手紙はメール、葉書はLINEなどのSNSに取って代わった。精神科医の和田秀樹氏が語る。
「かつては字をきれいに書きたい理由に『モテたい』がありました。ラブレターを書くときに字が汚いと恥ずかしいし、字がきれいなだけで、そんなに美人でもないのに、なんとなくきれいに見えたりした。でも今は、告白もスマホで『好き』と入力すればいい。字がきれいで得られることのメリットが奪われているんです」
※週刊ポスト2014年2月28日号