夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回は寄せられたのは、ご主人(37歳)が商社勤務の奥様(39歳)。ご主人の実家でご両親と同居です。
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子供はいませんし家賃はタダなんですが、それをいいことに、車好きの主人がポルシェを買ったんです。「子供一人にかかる費用は約3000万円。子供に使ったと思えば安い買い物だろ」といいますが、ローンも大変だし、納得できません。
困るのは、外車に乗ってると、周囲から「お金持ちなんだ」と思われてしまうこと。女友達と食事した時でも「割り勘ね」というと「ご主人、稼いでるんでしょ?」といわれ、「ケチねえ」という目で見られます。
主人の両親も勘違いして「お前たちはお金あるみたいだし、この家は弟夫婦にやろうと思う」。これには主人も絶句でしたが、見栄を張って「いいよ。オレたちはアパートにでも住むからさ」。バカ、バカ、バカ! 今年の秋には弟夫婦が引っ越してきて、私たちは実家を出て行くことに……。そうなると、車のローンに加え、毎月の家賃が大きな負担になってきます。
「ローン代なんて払えないから、車は即、売り払ってよね」
「ダメだよ。それなら弟たちに頼んで、このまま実家に住まわせてもらおうよ」
「何で先に住んでた私たちが頭を下げなきゃいけないのよ!」
ああ、秋からの家計のやりくりを考えると、頭が痛くなりそうです。
※週刊ポスト2014年3月21日号