2013年12月より、新規制での運用に完全移行したバイナリーオプション。取引回数の減少や超短期トレードができなくなったことで、魅力が薄れたと思っているユーザーは少なくない。しかし、実は、リスクを抑えながら、さまざまなトレードが可能となっている。
そもそも、バイナリーオプションとは、「一定時間後のレートが基準のレートよりも高くなるか低くなるか」を予想するオプション取引の一種。二者択一の非常にシンプルな金融商品だ。FXにおけるバイナリーオプションにはいくつかのタイプがあるが、最も分かりやすく、ビギナー向けと言えるのが「ラダー」と呼ばれるタイプ。
例えば、米ドル/円において、基準レートが1ドル=100円のとき、一定時間後に100円20銭(目標レート)を上回るのか下回るのかを予想する。そのとき、100円30銭をターゲットとした予想もでき、当然、基準レートからより離れている100円30銭を上回るとの予想が実現すれば、100円20銭の場合よりも利益は大きくなる。
このように目標レートがはしご(ラダー)のように複数設定されることから、ラダー型と呼ばれている。現在、バイナリーオプションを提供する国内のFX会社は、すべてこのラダー型をラインナップしている。
新規制の前は、「今のレートよりも10分後のレートは上か下か?」と、さらにシンプルな内容のバイナリーオプションが主流だった。しかも、新規の取引を、5分あるいは10分に1回スタートさせることができた。こうした分かりやすさと、いつでもエントリーができる手軽さが、バイナリーオプションがブームとなった要因だった。
だが、同時に、金融商品としては投機色が強すぎるということで、新しいルールが導入されることになったのである。
新ルールによる最も大きな変更は、「取引時間は最低2時間以上」という点。たしかに、これにより新規のトレードは、最低でも2時間に1回しかスタートできなくなり、エントリーするタイミングは格段に減少することに。
しかし、短期のトレードができなくなったわけではない。レートが確定する時刻の1、2分前まで、オプションを売買することが可能だからだ。