国際情報

中国反体制本がヒット 習近平はヒトラーと同じ末路にと予言

 4月30日に起きた新疆ウイグル自治区での爆破テロ事件で、ついに反政府活動の刃が、中国・習近平国家主席自身に向けられている。

 そんな中、中国政府がもっとも恐れる一冊の本が刊行された。2012年に米国に亡命した反体制作家、余傑氏が書いた『中国教父 習近平』である。香港の出版社から3月に出版されて以来、香港では大きな話題となっている。

 表紙にはでかでかと『中国教父 習近平』とある。教父とは、「ゴッドファーザー」という意味だ。余傑氏は、習近平がハリウッド映画『ゴッドファーザー』のファンだったというエピソードに着目し、同書で<『ゴッドファーザー』は習近平にとっての政治の教科書だった>と指摘している。

<共産党は中国最大の黒社会(マフィア)である。トップである習近平はすなわち中国のゴッドファーザーと言える。ニューヨークのゴッドファーザーに比べると、まさしく「青は藍より出でて藍より青し」である。彼の支配する人口、資源は果たして何倍であろう>(同書より)

 そうして余傑氏は、いま中国で形成されつつある「習近平主義」について解説していく。曰く、<習近平の言う「中国の夢」とはゴッドファーザーの夢>だという。

<経済的には中央の国営企業に独占的な地位を与え、(中略)内政では暴力による“治安維持”の姿勢を強め、軍事的には軍事費を急速に増強している。外交的にはトウ小平の「韜晦(とうかい)主義」(※注1)の遺訓を捨てて、対外拡張に向かっている>

 習近平の野望は、共産党設立100年(2021年)を迎えることで毛沢東に肩を並べることだという。

<習近平は肉体的には習仲勲の息子だが、精神的には毛沢東の息子である>

 さらに余傑氏は、習近平をヒトラーにまでなぞらえている。

<ナチス政権の滅亡後、多くの人が「なぜナチズムはあれほど急速に広まったのか。かくも聡明で理性的なドイツ人が、なぜヒトラーの催眠にやられて言うなりになっていたのか」と困惑したが、これこそ今の中国共産党政権がそう簡単に瓦解しない理由である。

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン