考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人で、著書に『あたらしい書斎』(インプレスジャパン)などがあるいしたにまさき氏が、ネットで話題のトピックを紹介。今回は近畿大学の取り組みをピックアップします。
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最近「近畿大学」の名前をネットを含む各メディアで目にする機会が増えていると感じることはありませんか?
近畿大の名前を一躍広めたのが「近大マグロ」。世界に先駆けて、黒まぐろの卵からの養殖に成功したのが、この近大マグロです。また、養殖技術を広めるだけではなく、この近大マグロそのものの知名度を上げるために「近畿大学水産研究所」というレストランを開店しています。
東京・銀座と大阪・梅田にあるこのお店では、実際に近大マグロを味わうことができるのです。32年かけて開発した養殖まぐろだけではなく、ひらめ、ぶり、かんぱちなどの養殖でも、パイオニアとなっています。
他にも、近畿大職員であり競泳男子五輪メダリストでもある山本貴司さんによるPR活動や、近畿大出身のつんく♂による入学式プロデュースなど、話題作りを欠かさない努力をしています。さらに、広報部がほぼ毎日ニュースリリースを提供しており、大学では珍しい「攻め」の広報活動を続けています。
こうした広報部の努力の結果もあり、2014年の私立大学入試志願者数では、関西の大学としては初めて早稲田大学を超えて1位になりました。少子化の流れは避けられないなか、大学のブランド力を向上させて、学生に選ばれる大学となった近畿大に注目が集まっています。
※女性セブン2014年6月5日号