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日本代表が目指した「自分達のサッカー」はもはや時代遅れか

 サッカーW杯ブラジル大会のグループリーグを2敗1分けで終え、決勝トーナメント進出を逃した日本代表。今後立て直していくためにはどうすべきなのか。

 参考になるのが、今大会で快進撃を起こしたコスタリカ代表の戦い方だ。自陣でボールを持たれたら数的優位で囲み、ボールを奪ったらできるだけシンプルなパスで繋いでカウンター。

 コスタリカには王様(世界的な有名選手)はいないが、それでもこの戦術で、王様だらけのイタリア、イングランド、ウルグアイを相手に2勝1分けで「死のグループ」1位突破を決め、「グループ最弱」との下馬評を覆して世界を驚かせた。サッカージャーナリストの財徳健治氏が語る。

「パスを細かく繋いで全体で機能することを目指す日本の“自分たちのサッカー”は、それをお家芸としてきたスペインの予選での大敗でわかるように、もはや時代遅れなのかもしれません」

 元日本サッカー協会副会長の釜本邦茂氏もこう語る。

「百歩譲って、日本のサッカーが今後もパスで繋ぎたいというならそれでもいい。どうしても体格的には劣るわけですからね。問題はその先、どうゴールを奪うかを考えなくてはいけない。それがザッケローニ体制では明確にできなかった。

 アジアの弱小国相手であれば、繋いでゴール前に放り込めば得点が取れるが、世界の強豪相手ではそうはいかない。どういう局面で相手のゴールを破るかを真剣に考える時だと思います」

 すでに協会は退任を表明したザッケローニ監督の後任選びに動き出しているが、新監督には「ブラジルの失敗」を活かすチーム作りが求められる。

※週刊ポスト2014年7月11日号

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