透明のアロエがたっぷり入ってトロリとして甘~い。子供のころから親しみのある『森永アロエヨーグルト』。実はフルーツヨーグルト市場で18年連続の売り上げトップに君臨するロングセラー商品。その人気の秘密をさまざまな角度から探ってみた。
1994年に発売された『森永アロエヨーグルト』は、今年で20周年を迎える。
「今でこそフルーツヨーグルトの定番商品になりましたが、発売当初は、なかなか売れなくて苦戦したんです」
こう話すのは、森永乳業の土岐晃彦さん。
発売直後の売り上げは、新商品にしてはかなり厳しい数字だったという。「そもそもアロエは、どんな味なのかわかりにくい、健康的なイメージを狙った緑色が『おいしそうに見えない』と社内でも不安の声があったんです」(土岐さん)。ところが、発売4か月後、市場に動きが出始めた。
「新しいもの好きな若い女性たちの間で、『食感がおもしろい』『アロエが珍しい』など、口コミで人気に火がつき、コンビニでの売り上げが、発売当初に比べて3倍、4倍に。4年後にはその10倍と、飛躍的に売り上げが伸び、現在は累計販売数53億個の人気商品になったんです」(土岐さん)
今『森永アロエヨーグルト』をもっともよく食べているのが、40~50代の女性だという。発売当時、ブームを作った20~30代の女性たちが、ずっとその人気を支えてきたのだ。そして、その味の秘密は?
「アロエ自体にはほとんど味がないので、どんな味をつけるかで、開発にはかなり苦労しました。最初はいちご味やレモン味のヨーグルトにアロエを入れることも考えましたが、最終的にたどりついたのが、さわやかな南国をイメージした、あの“アロエ味”だったのです」(土岐さん)
発売から20年たった今も味や風味はほとんど変わっていないという。
「カット技術が向上したおかげで、アロエはさらにみずみずしく、サクッとした食感が出せるようになりました」(土岐さん)
※女性セブン2014年7月24日号