新著『「ばぁばの 料理」 最終講義』を上梓した“ばぁば”こと日本料理研究家の青森県八戸市生まれ鈴木登紀子さん(90才)には台所での決まりごとがあるという。子供のころに母・お千代さんから学んだことを46才で料理教室を始めた当時から伝え続けている。
「台所は清潔に、所作はていねいに美しく」と語るばぁばの、台所・食卓における決まりごとを5つのポイントで紹介します。
【お布巾は何枚あっても困りません】
「包丁や菜箸の先を拭く布巾、まな板を拭く布巾、食器を拭く布巾…。 布巾をたくさん用意しておきますと、まな板や包丁をいちいち洗って、エプロンやお台所をびしょびしょにしなくてすみます。洗うより手間もありません。ぜひご用意を」(ばぁば・以下「」内同)
【できれば折敷と箸おきを】
「日本料理では、どんな時でもお茶碗が左、汁椀が右の配膳が基本。できれば折敷やランチョンマットとお箸置きを家族分用意し、毎日の食事の中で、伝統や所作を継承していっていただければ幸いです」
【大皿料理には取り箸を必ず添えて】
「大皿や大鉢のお料理には必ずお取り箸とお取り皿を添えてください。そしておよばれの席では、ほかのかたのお世話はしないこと。『お先に』と声をかけて、箸先 を向けずにお取り箸を譲ればよいですからね」
【包丁はティッシュで拭いてから】
「お肉を切ったあとなど刃先に脂汚れがついたときは、ティッシュでさっとぬぐってからお布巾で拭くようにしています。こうすればお布巾に脂が移らずにすみます。ただし、すぐにぬぐわないと乾いてティッシュがくっついてしまいますからね。何事も迅速に」
【大さじ1はスプーンいっぱいに計って大さじ1ですよ】
「“大さじ1”など、さじで調味料を計量する際、必ず守っていただきたいのが、さじいっぱいに計ること。たとえば大さじ3をいい加減に取りますと、お味がずいぶん違ってきますから、ご注意を」
※女性セブン2014年8月14日号