上戸彩主演のドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系、木曜22時~)が、世の女性たちの目を釘付けにしている。パートで家計を支える結婚5年目の妻(上戸)が、セレブでありながらドライに不倫を楽しむ奔放な人妻(吉瀬美智子)に影響を受けて夫の目の届かない白昼に一線を越え、身を堕としていくストーリーだ。
「昼顔」とは、夫が仕事で留守の時間に不倫に溺れる妻たちのことだ。語源となっているのは、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の映画『昼顔』(1967年)。こちらはドラマの不倫とは違って、売春がテーマ。上流階級に嫁いだドヌーヴ演じる不感症の若妻が、昼顔という源氏名で売春をする物語だ。
この映画そのままに、夫にナイショで体を売る昼顔妻が、日本中でこっそりと咲き乱れている。彼女たちには、昼間に開花する理由があるようだ。池上季実子似のデリヘル嬢・珠美さん(34歳・仮名)は夫の収入が減り、子供が保育園に入ったことから、家計を助けるために短時間で高給を得られる仕事を探し、デリバリーヘルスを選んだという。
「月水金の週3回、10時から16時まで働いて、月収は30万円くらいですね。本当はもっと稼げると思うんですが、今の生活を絶対に壊したくないので」
夫には、アパレル関係の仕事をしていると嘘をついている。彼女のような女性が昼顔妻として生きる大半の理由は経済的なものだと指摘するのは、風俗雑誌『俺の旅』編集長の生駒明氏だ。
「2008年のリーマンショック以降、明らかに人妻風俗嬢が増えています。なかなか景気が回復しないので、働く場所が見つからず、効率よく稼げる風俗にたどり着くようです。稼いだらひたすら貯金するという人もいます。今、風俗嬢は日本に約30万人いて、そのうちの3割は人妻と言われています。約10万人が昼顔風俗嬢なんです」
※週刊ポスト2014年8月15・22日号