ビジネス

軽キャンパー売れ行き増 メーカー開発競争激化で魅力底上げ

 高速道路や行楽地での渋滞にも強い、運転しやすくてガソリン代や維持費も安く済む……ホリデードライバーに人気なのが「軽キャンパー」(軽自動車キャンピングカー)だ。1台あると休日のライフスタイルが変わると愛好家が増えている。

「キャンピングカーなんて金持ちの道楽だろ。あんな図体の大きいトラックみたいなクルマ、日本の道路じゃもてあますだけ。だいいち、値段が高すぎる……」

 キャンピングカーに対してこんなイメージをお持ちの読者も多いだろう。たしかに、大きなベッドやキッチンにトイレ、シャワーまで備えたキャンピングカーは全長が6mを超すものもザラ。そして輸入車中心なので、価格も1000万円オーバーだ。国産車でも「キャブコン」と呼ばれるトラックベースのタイプは600万円前後、ワンボックスカーベースの「バンコン」タイプでも、400万円前後はする。

 ところが最近、「価格が安い」「維持費も安い」「運転しやすい」と、三拍子揃ったキャンピングカーが注目を集めているという。

「軽自動車をキャンピングカーに改造した、通称“軽キャンパー”が着実に売れ行きを伸ばしています。価格の安い軽自動車をベースにしているので、ベーシックな装備のモデルならば新車で200万円前後から購入できるのが最大の魅力です」

 そう語るのは、自動車専門誌やアウトドア情報誌などでクルマ遊びの記事を多く手がけているライターの櫻井香氏だ。

 氏によれば、軽自動車ベースのキャンピングカー自体は1990年代から存在していた。ところが、2000年代に入ってから売れ行きが急増したのだという。

「景気後退によってユーザーが低価格車志向になったこともありますが、1998年に軽自動車の規格が変わって室内のスペースが広く快適になり、また自動車メーカー間の開発競争が激化して、高級化など軽自動車の魅力が底上げされ、キャンピングカーのベース車両として十分な商品力を備えたことが、軽キャンパーが注目を集めるようになった大きな理由でしょう」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン