ネット社会でどう生きるかは多くの人にとって重要なテーマだ。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏はこうアドバイスする。
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2014年、ネットで賢く生きる方法を紹介しよう。【1】いかに自分が傷ついたかをアピール【2】いかに自分が弱者であるかをアピール【3】正義感をふりかざし「○○に謝れ!」と言うことの3点だ。
これをネットでやっておけば、まぁ、強い強い! 【1】~【3】のコンボを出されてしまったら、もはや勝てない。「弱者の強者化」である。【1】、【2】については、持病があること、貧乏なこと、父親からDVを受けたことなどをSNS等のプロフィール欄などに書いておくことが重要だ。これにより「弱者様」になれるし、この方々を批判すると人でなし扱いされ、「彼女は心の傷を負ってるんですよ! 彼女に謝ってください!」なんて話になる。
ただし、男が「ワキガです」「早漏です」「ハゲです」なんて書いても弱者様にはなれず、面白がられるだけなので、選ぶべきポイントは吟味しましょう。重要なのは、自分の努力ではどうしようもならないことを書いておくことです。「デブ」だったら「痩せろ、ボケ」となりますし、「健康なのに無職」は「働け、バカ」となります。
ワキガ、早漏、ハゲは生まれもってのものの可能性もあり、努力では改善しづらいかもしれないのに、なぜか笑われてしまうのです。普段強いと思われている男性の方が「弱者競争」をするにあたっては、不利になるのもネットの常です。
※SAPIO2014年9月号