芸能

復活M-1 若手主体になれば「大阪芸人に有利」との見方

 朝日放送は、漫才日本一を決めるコンテスト「M-1グランプリ」(以下、M-1)を、2015年夏に復活させると発表した。M-1は、島田紳助氏の企画発案により2001年にスタート。主催は吉本興業で、大阪の朝日放送が制作する年末の決勝大会は、テレビ朝日系列で全国放送されていた。特に関西地区での注目度は高く、第6回(2006年)から第9回(2009年)まで4年連続で平均視聴率が30%を超えている。

 2010年をもってM-1は一旦終了するが、その翌年には吉本主催でフジテレビが制作する漫才コンテスト『THE MANZAI』がスタートしている。ルールや出場資格などは異なるが、一般的にはM-1の後継大会と見られており、2015年からは、夏のM-1と年末のTHE MANZAIとで、吉本興業主催の大きな漫才大会が1年に2回開催されることとなりそうだ。

 しかし、お笑い関係者からは「同じような大会を2回やっても仕方ないのでは?」との声も聞こえてくる。果たして、2つの大会を開催する意味があるのだろうか? お笑いに詳しいテレビ専門誌記者はこう予測する。

「M-1はもともと結成10年未満のコンビを対象にした大会で、一方のTHE MANZAIは芸歴の制限はありません。新生M-1のルールは未定ですが、結成10年未満というルールを存続させれば、THE MANZAIとの差別化は図れると思います。

 というのも、今はお笑いブームが過ぎ去ってしまったせいで、芸歴10年以上なのに売れていない若手芸人がたくさんいます。THE MANZAIの決勝進出コンビを見ても、多くが芸歴10年以上。そして、そういった芸歴10年以上の若手芸人がくすぶっているせいで、芸歴10年未満の、本当の若手芸人にまったくチャンスがめぐってこない現状があるのです」

 新生M-1が、「芸歴10年未満」というルールで開催すれば、自然とTHE MANZAIとは出場するメンバーが変わってくるというわけだ。

 また、大阪で活動する若手芸人たちは、M-1復活でかなり気合いが入っているという。大阪のお笑いに精通している業界関係者はこう話す。

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