手軽に取り入れられることから、最近は柔軟剤などで香りを楽しむ人が増えたが、香水には香水の魅力があると、フレグランスアドバイザーのMAHOさんは主張する。
「柔軟剤と香水の決定的な違いは“肌に直接つけられるか”“つけられないか”。最近の柔軟剤は、香りが長時間持続し、汗に反応して香りが強くなるものもあります。そのため、香りに飽きたり、感覚が麻痺して用量以上に使ったりして、キツイ香りを振りまいている人も見受けられます。
一方、香水は体臭や体温によって香りも微妙に変化し、まるで香りが自分に寄り添ってくれるようなもの。つけたてはフレッシュな強めの香りでも、やがて肌になじんで、ほのかな香りに変化する魅力もあります」(MAHOさん・以下同)
では、具体的には、香水をどうつければいいのか? ポイントは素肌につけることと、6つの付ける場所だという。
「香水は素肌へ適度に重ねづけすると、香りが体温でまろやかになじみ、柔らかく香ります。意外にも、香りが強まるわけではないのです。普段遣いなら、“オードトワレ”をウエスト、ひざ裏、アキレス腱あたりの肌に直接、左右で合計6プッシュします。
その際、肌から10~15cm離して霧状でスプレーを。今の時期は、汗を拭いて香りが落ちやすいので、つけ直しをすること。まずは、無香タイプの汗拭きシートやハンカチで汗を拭きとります。そして、香水のつけ直しは、ひざ下に4プッシュなど、最初より少し少なめに重ねればOK! フレッシュな柑橘系の香水を使う場合は、汗を拭く前に肌にたっぷり噴きかけて、その後タオルで肌を拭くと、汗拭きシートのように肌はさっぱりするのに、香りはほのかに漂います」
一方で、NGな香水の付け方もあるようだ。一つ目は服に直接つけるという方法。
「服にシミがついて変色することも。また、肌につけてこそ個性が出るもの。服につけてはそのよさが半減し、強く香りすぎる場合もあります」
香水を手首につけるものと思っている人も多いかもしれないが、実はあまりよくないという。
「お店で香水を選ぶ時にはおすすめしますが、普段は避けて。料理をする時や食事する時に香りが邪魔になり、周りの人にも不快な思いをさせかねません。腕時計やアクセサリーを変色させる可能性もあるんですよ」
また、髪の毛につけるのもNG。
「髪はケラチンというたんぱく質が主成分のため、においを吸着しやすく、傷んでキューティクルが剥がれると、さらににおいがつきやすくなります。たばこや焼き肉など、さまざまなにおいと香水が混ざったら…。残念ながら、髪についたイヤなにおいは香水で消すことはできません。つけるなら専用のヘアミストを」
※女性セブン2014年9月4日号