芸能

伝説の林檎ヌード・麻田奈美 写真家が当時の印象を振り返る

麻田奈美写真集『林檎の記憶』1 スタジオテスト

「日本グラビア史上の最高傑作」──まだヘアヌードが解禁されていない1973年、豊満な肢体のヘアの部分を赤い林檎でそっと隠した写真は「林檎ヌード」と呼ばれ一世を風靡した。まったくの無名だった18歳の美女・麻田奈美が初々しい表情で肢体を見せた衝撃から40年余り。撮影当時の思い出を写真家・青柳陽一氏が振り返る。

 * * *
 1972年9月、よく一緒に仕事をしていたメークアーティストの紹介で、彼女は母親に連れられて、当時原宿にあった私の事務所にやってきた。母親から「この子は猫としか遊ばないし、外に出るのも嫌うので、何とかモデルとして撮ってもらい、前向きになって欲しいのです」とお願いされた。

 高校を卒業したばかりの18歳。一見、どこにでもいるような女の子で、身長154センチと小柄だが、頭は小さく、脚の長さは抜群。

 母親に声をかけられて脱いだ瞬間、「これはすごい」と唸るほどの逸材だった。胸はアンデスのようにそびえ立ち、乳首の色もフラミンゴ色で、処女そのものだった。

 初めて男の前で裸──動きが悪いのは当然である。上半身脱いだままでドンドン撮っていくうちに、次第に違和感がなくなった。「かわいい、胸がきれいだ、何も問題ないよ」という私の言葉に乗せられて、不安そうな表情も影をひそめていったが、私の言葉は真実を話しているだけだった。

「麻田奈美」と名付けた私を彼女は“パパのようだ”と慕ってくれたし、私もまた父親のように、彼女を見つめ続けてきたのである。

※週刊ポスト2014年9月19・26日号

関連記事

トピックス

伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況(時事通信フォト)
【闇パーティー疑惑に説明ゼロ】岸田文雄・首相、選挙地盤は強固でも“有力対立候補が立てば大きく票を減らしそう”な状況
週刊ポスト
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
新アルバム発売の倖田來未 “進化した歌声”と“脱がないセクシー”で魅せる新しい自分
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン