私たちが普段、読み書きしているのが「正字」。対して、鏡に映すことで正しく読めるのが「鏡文字」。つまりは反転させた文字ということだ。その鏡文字を書くことで、脳の活動を高めることができると、諏訪東京理科大学教授・篠原菊紀さんはいう。
「鏡文字を書くには、頭の中で文字を反転させ、図形を回転させるメンタルローテーションという力が必要です。この力が弱いと、地図を読んだり、車庫入れがうまくできないのですが、鍛えられるとうまくできるようになるんです」(篠原さん・以下「」は同)
書いてみると、鏡文字はなかなかすんなりと書けない。
「書くためには、自然と正字を書こうとする手の動きを抑制しなくてはいけません。それにはワーキングメモリ(記憶や情報を一時的に保持しながら知的作業を行う力)が必要なのですが、この力を鍛えることが、認知症の予防にも役立つのです」
※女性セブン2014年10月2日号