そろそろ忘年会シーズン到来。世の中には、忘年会にただならぬこだわりを見せる人もいるという。愛知県に住むパート女性のAさん(44才)が、忘年会に取り憑かれた夫(45才)のエピソードを披露する。
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「花の商社マンだった」が自慢の夫。とっくにリストラされているのに、「忘年会の数が人としての価値を決める」と新入社員のとき上司に教わったって、いまだに言ってるんだわ。
だから11月に入ったとたんよ。頭の中は忘年会でいっぱいで、毎日のように前の会社、学生時代の友達、いきつけの居酒屋に「早く日を決めようよ」と催促メール&電話。
夫は「返事するっていいながら、ったく、どうするんだよ、忘年会」って、ぷりぷり怒っているけど、ほんと、いい迷惑だって。今年はほとんどレスがなしみたい。
そしたら、なんと私に「パート仲間で忘年会やるだろ? オレ、参加してやってもいいぞ」とにじり寄ってきた。「女だけの会だから」と渋っていると、中学生の息子に「忘年会、やるだろ? 父さんが出資してやるからパーッとやろうよ」って。中学生相手に、どんな忘年会する気よ。
それでも、身内だけならまだいいの。先日、近所の奥さんから「お宅のダンナさんから忘年会しようって誘われたんだけど、うちはずっと親戚だけの集まりだったから…」って私が断られたのよ。
もう、忘年会って聞くだけで身震いするわ。
※女性セブン2014年12月4日号