ライフ

家系図作成代行 一番人気は11万7720円の正絹和綴じ製本

「実家の片づけ問題」や、来年の相続税改正を控え、「親子関係」や家についてメディアで取り上げられる機会が増えている。そんな中、「自分のルーツを知りたい」と人気を集めているものがあるという。

 * * *
 近年、自身の「家系図」を作る人が増えている。インターネットで検索すると、数多くの家系図作成を請け負う業者がいることがわかる。

 奈良県で行政書士を営み、2005年から家系図作成を代行する山崎博之氏への依頼は年々増加中。この10年の作成実績は約2100件に達する。

 山崎氏は依頼者から委任状を得て戸籍を取得し、それらの情報を元に2~3か月程度で家系図を作成。「大切な記録を100年先まで残す」(山崎氏)ために、丈夫な和紙を利用した和綴じで製本する。中でもシルクを用いた「正絹緞子家系図」(11万7720円、税込)が最も人気だという。

「最近はリタイア後の団塊世代が半生を振り返り、自分の軌跡を子や孫に遺したいと依頼するケースが多い。また、結婚で戸籍から抜ける娘さんが親にプレゼントする用途で依頼する例もあります」(山崎氏)

 1683年創建の泰耀寺(東京都江戸川区)の矢田俊住職は檀家と一緒になって家系図作りに取り組む。檀家に戸籍謄本や除籍謄本(婚姻や離婚、死亡、転籍などで記載されている人全てがいなくなった状態の戸籍)を取得してもらい、年長者の話を丹念に聞いて家系図の元となる情報を集める。

「70代~80代になると先祖のことを知りたがる方が多い。最近、日本では無縁仏が増えていますが、家系図を通してお墓を守る大切さに気づく方も多く、『いい先祖供養になった』と喜ばれます」(矢田住職)

※SAPIO2014年12月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン