ライフ

嵐山光三郎氏が選出 「人間が生きるということ」を描く3冊

 毎回、評者に1人1冊を選んでもらう書評コーナー。今回は年末年始に合わせ3冊の本をピックアップしてもらった。作家の嵐山光三郎氏が「人間が生きるということ」をテーマにピックアップしたのは、以下の3冊だ。

(1)死に支度(瀬戸内寂聴/講談社)
(2)限界にっぽん(朝日新聞経済部/岩波書店)
(3)ちいさな城下町(安西水丸/文藝春秋)

 以下、嵐山氏の解説。

 * * *
 九十二歳になった瀬戸内さんは「死の上に張った薄い氷に乗っているような感じ」で「これが最後」のつもりで最後の小説を書いた。瀬戸内さんがめざす理想的な死は荒畑寒村の九十三歳か、里見とん(とん=弓へんに亨)の九十四歳で、おふたりとも没するまで意識がはっきりしていた。

『限界にっぽん』は、いま日本の会社でおこっている「追い出し部屋」のレポート。過酷なノルマ、無理やりおしつけられた仕事で退職を迫られる社員たち。朝日新聞はやたらと叩かれているが、経済部はこれほどの取材力を持っている。朝日一丸となってがんばれ!

『ちいさな城下町』は三月十九日に逝去した畏友安西水丸の最後の本。親しかった村上春樹と新潟県村上市へ行き、地元の村上新聞社の前で写真をとり、村上の酒「〆張鶴」を飲んだ。村上氏は毎年九月に村上市でひらかれる「国際トライアスロン」に出場している。水丸の漫遊記は友情の旅でもあるのです。

※週刊ポスト2015年1月1・9日号

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン