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リバースモーゲージローン 利用者数伸び悩む3つの理由とは

 快晴の空のもと、チャペルで行なわれた結婚式。親元から巣立っていく幸せそうなわが子の姿を目の当たりにして涙ぐむ妻に、夫は「今日からは下の名前で呼ぶからな」と語りかける。2人だけの人生を再スタートさせた熟年夫婦はショッピングや観劇など、まるで若者のようにデートを楽しむ──。

 これは、昨年夏から流されているみずほ銀行のリバースモーゲージローン「みずほプライムエイジ」という商品のCMだ。

 最近は雑誌や新聞、テレビで取り上げられることが多いから、「リバースモーゲージ」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないか。

 高齢者がマイホームを担保にして公的機関や銀行から資金を借り入れ、死亡など契約が終了した時点でマイホームを処分して一括返済するタイプの個人向けローンだ。

 これによって住み慣れたマイホームで暮らしながら老後の資金を調達することができる。融資を一括で受け取ることが可能なケースもあり、それを有料老人ホームの入居一時金などとして活用することもできる。海外では老後にリバースモーゲージを利用する人は多い。

 だが、これだけCMが流されているにもかかわらず、利用者数は伸びていない。各行は契約高などを非公表としているものの、メガバンク関係者は「問い合わせは非常に多いのに契約件数は想定よりかなり低く止まっている」と明かす。

 それには3つの理由が考えられる。

 1つ目は「融資条件が厳しい」というリバースモーゲージの商品性だ。建物を除いて土地だけを担保にするため、マンションや定期借地権付き住宅は対象外とする金融機関が多い。さらに、「土地評価額が2000万円以上」といった条件に適合できず申し込めない人が少なくないという。

 2つ目は、「3つのリスク」だ。

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