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パンツを脱ぐことで副交感神経UP 更年期障害改善の効果期待

 下着は、「おしも」を守るもの…とは言い切れない。昔の女性は着物の下には何も着けず、パンツを初めてはいたのは明治時代だったとか。「思い切ってパンツを脱いでみることで、更年期障害をはじめとする体の不調が軽減するという結果が出ています」

 そう語るのは、五輪橋産科婦人科小児科病院名誉理事長の丸山淳士さん(「」内以下同)。一つ目のノーパン効果は、副交感神経アップによる更年期障害の改善だ。

 卵巣機能が低下し女性ホルモンの分泌量も減少する更年期は、突然、ホットフラッシュ、動悸、情緒不安定などの不快な症状が複合的に表れることも少なくない。

「突発的な更年期特有の症状の対処法の1つとして実践してほしいのがノーパン。更年期障害は自律神経の乱れが引き起こしていますから、心身を落ち着かせる副交感神経を高めることが大事。睡眠時、6~8時間の間だけでも下着やパジャマの締めつけから全身を解放しましょう」

 さらに、ノーパンには意外な効果も。婦人科疾患の元凶を防ぐのだという。

 カンジダ膣炎などの婦人科系疾患を引き起こす細菌やカビは“暗い”“汚い”“空気が悪い”の3Kを好む。この条件を備えているのが体に密着したパンツの中。

「皮膚には豊富な栄養があり、病原微生物の格好の繁殖地。加齢とともに分泌物が減り、皮膚が薄くなり、抵抗力も下がる更年期世代は疾患にかかりやすくもあり、わざわざ3K環境を作るぴっちりしたパンツはNGです」

 おりものや尿失禁が悩みの方は、ノーパン意外にふんどしを試してみるとよいという。

「シーツやタオルケットは、本来肌着であり体の汚れをとるもの。汚してもいいのですが、抵抗があるなら近年じんわり人気の出ているふんどし(T字帯)や紐で結ぶゆったりトランクスのご利用を」

 締め付けやムレから解放され、おりものや尿失禁の症状が和らぐ効果もあり。

 また、就寝時の“解放感”も重要だという。

「睡眠時は“無拘束”状態がベスト。睡眠中、十数回の寝返りをうつのが自然ですが、布団とパジャマやパンツによる摩擦が起こり寝返りの妨げになります。裸で眠ると布団の移動も抵抗もないため質の良い睡眠がとれます。さらに、体と布団の間に空気の層が生まれ、体から発する熱で全身を適度な温かさにキープ。手や足先の血行もよくなります」

 裸に抵抗があるなら、頭からストンと被るゆとりのあるロング丈のワンピース型パジャマや浴衣がおすすめ。もちろんノーパンで。

※女性セブン 2015年4月30日号

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