好調をキープするヤクルトは昨年、規定投球回数に達した先発投手が1人だけ、チーム防御率4.62とボロボロだった。ところが、今季は開幕から連続3失点以下試合の日本記録(14試合)をつくるなど、別チームのような好投を続けている。
注目される若手が徳山武陽(25)だ。2011年の育成ドラフト1位で入団、ファームで経験を積み、昨年ようやく初勝利を上げた。今季は中継ぎとしてめざましい活躍をみせている。そしてこの投手には面白い点がもう一つある。「投手で両打ち」であることだ。
三田学園高ではスイッチヒッターとして高校通算20本塁打を記録。立命館大学でもスイッチを続けた。プロ入り後は封印、左打席のみとしたが、今季から“解禁”を宣言。「そのためにも先発ローテーションに入りたい」と意気込んでいる。ヤクルトの強力打線の一角に、投手が食い込むかも?
※週刊ポスト2015年5月1日号