すいかの収穫量日本一なのが熊本県。夏のものと思われがちなすいかだが、熊本のすいかの旬は5月。今は収穫の真っただ中だ。
「甘さを決めるのは寒暖差。朝夕が冷え込む春は、日中との温度差が大きいから、すいかが一層甘くなるんです」
と、すいか生産者の荻生省蔵さんは言う。夏前に収穫した熊本のすいかは濃厚で甘く、シャリッとした食感もいい。
荻生さん一家は、1シーズンで1万個ものすいかを出荷するが、形のいい大きな実を実らせるためには、日々の整枝作業や摘果作業も欠かせない。
「手を触れてやるとすいかはぐっと大きくなる気がするんです。気持ちが伝わるんですかね」(省蔵さん)
妻の真由美さんも「大きくなれ」と毎日すいかに話しかける。たたくとポンポンと軽やかな音がするのが食べごろ。甲高い音がするのは早すぎ、逆にぼこぼこと鈍い音がするのは熟しすぎだ。
「畑ですいかを食べると、一瞬で汗が引いて力が湧いてくるんですよ」(省蔵さん)
※女性セブン2015年5月28日号