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東芝問題を予見していた「伊藤レポート」は投資のヒント満載

 中国発の世界同時株安の影響で不透明な相場展開が続いている中、どのようなスタンスで株式投資に臨めばよいのか。「ひふみ投信」の運用責任者で、新刊『日本株は、バブルではない』を上梓したばかりのレオス・キャピタルワークス取締役・最高投資責任者の藤野英人氏が解説する。

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 今後、大型株中心の指数に大きな上昇が望めず、膠着状態が続くようだと、銘柄選択にも工夫が必要となってくる。そこでいよいよ出番を迎えるのが、これまで出遅れていた小型材料株ではないか、と私は見ている。何しろディフェンシブ銘柄をはじめ大型株がこの半年から1年間、値を飛ばす一方で、小型材料株はパフォーマンスが冴えなかった。その分、物色の動きが高まれば、大きな反騰が期待できるだろう。

 もちろん、小型材料株と一口にいっても、本当に魅力的な銘柄を探し出すのは容易ではない。そこで、まず注目したいのは、これまで相対パフォーマンスのよくなかった銘柄。例えば、TOPIX(東証株価指数)の値動きを下回っている銘柄のなかから、今後も持続的な成長が期待できそうな「内需グロース株」に注目したい。

 たとえばeコマース(電子商取引)分野。ネット取引市場が今後拡大していくのは間違いなく、景気動向に左右されず利用者数は増加の一途をたどるだろう。あるいは堅調な消費を背景にアパレルなどもこれまで株価が停滞していた分、今後に期待が持てる。

 これから日本株を見ていくうえで最も参考になるのが「伊藤レポート」だ。これは経済産業省が音頭を取り、伊藤邦雄・一橋大学大学院商学研究科教授を座長として昨年8月に取りまとめられたレポートで、正式名称は『持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~』という。

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