夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せてきたのは、通信メーカー勤務のご主人(45歳)。奥様(47歳)共々、東京出身です。
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「最近は『方言男子』が流行ってるのよ。方言で愛の告白をされたらキュンとしちゃう」。妻の言葉を聞き、広島弁で告白してみました。
「結婚して19年経つけど、ワシ、今でもお前のことが好きじゃけぇ」
「エッ? 急に何? どこか頭ぶつけたの?」
「お前が『方言で』といったからだよ」
「ふ~ん、でも、何かイマイチねぇ」
「じゃあ、名古屋弁にするよ。でら、好きだがね!」
「微妙……あ、分かった! 方言男子がステキなのは事実だけど、ただし、イケメンに限る!」。何でだよ!
そんな妻ですが、心配なのは大学1年生の娘です。好きな男性の方言に影響されるので、彼氏ができるとすぐに分かるんです。妻は「あの子も私と一緒で、好きな相手に染まるタイプなのよ」って、お前がいつ、オレ色に染まったよ!
最近は、新潟の男と付き合ってるらしい娘。新潟弁では「イ」を「エ」と発音するようで、「お前の彼氏、どんな男なんだ?」と聞くと、「凄いエロ男よ。頭も良くて、エロエロなことを知ってるの」。うわ~、妄想が頭の中を駆け巡る!
妻に「変なことをしないよう注意したら?」というと、「若いんやし、別にえ~やん」って、なんでお前が関西弁になってるんだよ!「ジムのインストラクターがええ男なんよ。ウチは染まる女やから」って、なるほど、って、なんでやねん!
※週刊ポスト2016年2月26日号