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住友グループがこだわる創業の地 大阪・淀屋橋

 三菱、三井、住友──日本の三大財閥の一つ・住友グループは「結束の住友」と言われる。1997年に開業した住友不動産系列のビジネスホテル「ヴィラフォンテーヌ」の名称は、フランス語で「ヴィラ」は「館」、「フォンテーヌ」は「泉」、つまり江戸初期に住友家が銅商を始めたときの屋号「泉屋」を指す。住友ブランドを受け継いでいこうとする強い意思が表われている。

 住友がその名とともに重視するのが、創業の地である大阪・淀屋橋だ。界隈には、1926年に財閥の本店として建設された「三井住友銀行大阪本店ビル」をはじめ、住友系のビルがずらりと立ち並ぶ。

「本店ビルは3年前に建て替え案が出たが、象徴として存続を望む声が多く、昨年改修工事を終えた」(前出・住友グループ関係者)

 周辺は「住友村」と呼ばれ、いまも大阪に本社を置く白水会の企業も多い。住友電気工業社長が「住友には『報恩』という言葉があるが、どこでもできるなら恩に報いるためにも大阪に残る」(『週刊ダイヤモンド』4月2日号)というほどのこだわりがあるのだ。

※週刊ポスト2016年5月6・13日号

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