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厚労省が全国19万事業所を網羅 老人ホームデータベースの中身

 よい老人ホームを探そうと思っても、どんなことを調べればよいのかわからないという人に便利なものがある。老人ホームの「入居率」「看護・介護体制」などのデータを、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム(http://www.kaigokensaku.jp/)」でみることができる。

 介護付き有料老人ホームに限らず、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、軽費老人ホームと呼ばれるケアハウスなども含めた、全国約19万か所の介護サービス事業所について情報検索が可能だ。

 検索データベースは都道府県単位で用意されており、気になっている事業所を名称から検索できるのはもちろん、「地図から探す」「サービスから探す」といった機能もある。家族の住む家からのアクセスなどを考えながら施設を探すこともできるのだ。

 各施設のページに進むと、施設側のアンケート回答をもとに作成されたレーダーチャートを見ることができる。「苦情・相談等への対応」「従業者の研修」「サービスの質の確保への取り組み」など7項目について充実度が一目でわかるように作られている。七角形が大きければ大きいほど、安定したサービスの提供できる施設だと考えられる。

「入居者情報」も充実しており、男女比や年齢層、要介護度ごとの人数も記載されているので、施設選びの参考になる。

 利用者と施設の橋渡し役となる紹介業者相談員たちも、日常業務の中でこのデータベースを使っていることが少なくないという。職歴7年になる30代相談員はこんな使い方をしている。

「各施設のページにある『事業所の詳細』という項目の中に『従業者』の情報が載っています。そこを見ると、介護業務に従事した経験年数ごとに細かく人数が表示されています。ベテランスタッフの多い施設のほうが安心です。また、データベース上では、退職者の実数も公表されている。退職者が極端に多い施設は運営体制に何か問題があるかもしれない。施設を選ぶ上での“ヒント”がたくさん掲載されています」

 気になった施設すべてを見学する時間的余裕はなかなかない。候補を絞り込んでいく際に、このデータベースは強い味方となる。

※週刊ポスト2016年5月6・13日号

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