国内

局部切断事件 いかに被告の妻は冷めていたか…その発言

小番一騎被告を妻は「ペットのようだと思っていた」と発言

 元プロボクサーで慶応大学法科大学院生だった小番一騎被告(25才)は、昨年8月、妻の勤務先だった東京都港区にある弁護士事務所を急襲。妻に肉体関係を強要したとして、上司の国際弁護士(42才)を複数回殴った上で、局部を枝切りばさみで切断したとして、傷害と銃刀法違反に問われている。

 そのなかで、不気味さをもって注目されたのはその妻だ。自分のために凶行に走った夫のことを「ペットのようだと思っていた」と言い、修羅場についても「あ、切っちゃった」と一言。精神科医の片田珠美さんは、妻は「アレキシサイミア」ではないかと解説する。

 この聞き慣れない「アレキシサイミア」という医学用語は、楽しい時にワーッと喜べなかったり、怒りたいときに怒れなかったり。想像力が乏しく、自分の感情に気づくことも、表現することも難しい状態を指す。

 小番被告の妻の供述を改めて振り返ると、いかに彼女が冷めているかがわかる。まずはプロポーズされたとき。

「当時、猫の里親になりたかったが『結婚しないと里親になれないので猫をもらえない』と、言われた。考えが甘かったとは思うが、どうせ結婚なんて紙ペラ1枚のことだし、もういいやと思った」

 普通の女性なら、彼からプロポーズを受けたら、うれしいとか、この人とどんな家庭を作ろうかとか、あるいは結婚していいのかどうかなど、いろいろな感情が巻き起こることだろう。そんな人生の岐路に立ったとき、彼女は猫の里親について考えていたのだ。そして実際の結婚生活についての供述でも…。

「1年暮らしてみて気持ちの整理がついて、猫と同じように一騎もペットと思えば腹が立たないようになってきた」

 さらに身の毛もよだつ局部切断の瞬間についてはこう述べた。

「まさか切るのではと頭をよぎった。私からは被告人の手元は背中で隠れていたので見えなかったが、さすがにそれはまずい、止めないと、と思っていたところ『シャキン』と音がしたので『あー、やっぱり切っちゃった』と思った」

 上司が夫に殴られても、局部を切られても、夫がそれをトイレに流しても、声すら上げなかった妻。彼女自身、「テレビでも見ているような感じで、現実感がなかった」と供述している。

 こういった自分の感情に向き合えない状況を作り出す、最も大きな要因は養育過程にあるという。

「自分の感情を出しても親にきちんと受け止めてもらえず、“怒っちゃダメ”などと、ネガティブな感情を出すことを押さえつけられているうちに感情を出せなくなる。やがてそうした感情すら認識できなくなる。それほど、親との関係は大きいんです」(片田さん)

 妻はエリート銀行員の娘で、港区内の名門私立女子高校から法政大へ進学した帰国子女。厳格なカトリック一家に育ち、親族にはカトリック系名門校の校長もいるお家柄だというが、“紙ペラ1枚の結婚”について「私が家族と折り合いが悪かったため、半ば実家への反発からだったと思う」と自ら供述するなど、家族との関係は良好とはいえなかったようだ。

※女性セブン2016年5月26日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
優勝11回を果たした曙太郎さん(時事通信フォト)
故・曙太郎さん 史上初の外国出身横綱が角界を去った真相 「結婚で生じた後援会との亀裂」と「“高砂”襲名案への猛反対」
週刊ポスト
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン